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インタビュー

第4回 村田英夫さん(民音北海道センター長・現民音常務理事)

聞き手:池田理事長・斉藤副理事長
同席者:口中事務局長

私達は一般財団法人民主音楽協会(民音)の教育支援事業の一環として、2005年から全国で172回の「親子のための手作り楽器体験学習会」というワークショップ(WS)を実施してきました。現在はコロナ禍で活動休止中なのですが、今回はその3分の1以上にあたる65回の開催を実施してくださった民音北海道センター長の村田英夫さん(現民音常務理事)にお話を伺います。

池田:今日はお時間頂き有り難うございます。村田さんに初めてお目にかかったのは2007年でしたね。

村田:そうです。当時北海道支部では別の団体に“親子のための手作り楽器体験学習会”をお願いしていたのです。作る楽器は本格的で演奏する音楽も素晴らしかったのですが親子が向き合って何かを作り上げると言う点で物足りなさを感じていたんです。そんな時に口中さんから池田さん達を紹介されました。

斉藤:私達の第一印象はどうでしたか?

村田:まず最初にマリンカンを紹介してくれたのですが、楽器そのものの事よりお二人が熱く語るその熱量に驚かされました。

口中:そうそう、私も初めてお二人にお会いした時に、お二人とも2時間以上、子ども達に伝えたい思いを熱く語って下さって圧倒されてしまいました。

村田:その情熱的な語り口調に接して“この人達とだったら面白いことが出来そうだな”と直感して、お二人にお願いすることを即決しました。

口中:そして2007年1月から北海道での WS がスタートしたんですね。実際の活動をご覧になって如何でしたか?

村田:池田さん達の WS は親子は勿論、私達スタッフまで一緒になって楽しかった。でも何よりも驚いたのは池田さん達の子どもに対する評価の仕方というか認め方でした。

口中:認め方ですか?

村田:そうです。どの子にも「イイネ!」と言えるところを見つけ出して褒める。お母さんが手を焼いているような、落ち着きのないお子さんや中途半端なやり方でいい加減な作業しかやろうとしないお子さんにまで、あんな認め方があるのか!と思うほど多角な観点で子ども達を認めて褒める姿に驚かされました。

池田:その点を見て下さっていたのは有り難いです。僕たちは常に子どもの中にある「その子らしさ・特性」を活かそうと考えています。そのためにはまずその子のありのままの姿を認めることから始める必要がある。そのベースにあるのが“音を楽しむ ONGAKU”の大前提である“その人の感じ方が全て”という考え方なんです。
ある音を聴いた時に“良いな”と感じても“つまらない”“嫌い”“何も感じない”等、ど う感じても感じ方は人それぞれ自由!お互いにその感じ方を尊重し合わなければ、感じた ことを素直に表現できなくなってしまう。自分の感じたことを素直に表現出来ることはと ても大切な事ですが、私達大人は社会性が身について、場の空気を読んで行動するために、時として正直な思いを素直に表現しない事も少なからずあるじゃないですか。。

斉藤:子ども達だって知らず知らずのうちに大人に認めてもらえるような発言をしていることがあるんですよ。だから“アッキー達はありのままの自分を表現しても OK な存在だっていう安心感・信頼感”を子ども達にもってほしい。全てはそこからがスタートなんです。

村田:池田さん達が、会場内を元気良く?走り回ってしまうお子さんの足音をグループアンサン ブルの中に取り入れて“君はこのタイミングで走り回ってね!”と、作品の一部にしてし まったことがあった。持てあましていた会場を走り回る我が子のエネルギーを、プラスに 評価された時のお母さんの、ちょっと驚いたような嬉しそうな顔が今でも忘れられません。

池田:その点を見て下さったのも有り難いです。実は民音で WS を始めさせて頂く前、僕たちは 主に小学校の先生方対象の研究授業や WS の講師依頼を受けていました。でも民音の WS は親子参加型。しかも年間通して何回も実施されたからこそ見えてきたものがあるんです。それが親御さんの、特にお母さんの子育てに向き合う姿だったのです。。

口中:と言うと?

池田:核家族化で相談出来る先輩がいない。少子化で子ども一人一人に対する周囲の期待も大きい。場合によっては自分でも忙しい仕事を持ちながらの子育てはお母さんにとって大きなプレッシャーになっていることがあるんです。当然笑顔になる余裕もありません。子ども達にとってお母さんが笑顔でいることが彼らの成長にとってとても大切な事なのに、それが難しい状況が多々あるっていうことが伝わってきたんです。

斉藤:そこで私たちは WS のターゲットを子ども達から親御さん、特にお母さん方の笑顔づくりのための児童理解や教育について、これまでの常識的な考え方から一歩離れた考え方を伝えることにシフトチェンジしたんです。だからそれまでは二人で子ども達の間を飛び回っていたんですけど、くにポンには親御さん担当としてジックリお話をしてもらうことにしたんです。

村田:なるほどそういうことだったんですか。ある時から池田さんの動きが以前ほど活発じゃなくなってきてたから、さすがのクニポンも年齢的に動けなくなってきたのかなと思ってましたよ(笑)。

池田:いやいやそんな風に見られていたなんてビックリ!僕たちはまだまだこれからも精力的に活動させてもらいますよ!

村田:それを聞いて私も一安心!今後ともよろしくお願いします。!

斉藤:私達の方こそ、1日も早くコロナが収束することを願っています!

口中:今後とも私達の活動にご協力頂ければ有り難い限りです。今日は貴重なお時間を頂き本当に有難うございました!

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